トンネル天井のモルタル剥落の原因はマンション改修と同じ致命傷か?
ちょっとしたミスが命取りになった
トンネル天井モルタル剥落の
事故原因について説明します。
数年前に山梨県の笹子トンネルの
天井のコンクリート板が
崩落した事故を受けて、
他のトンネルでも
同様の事故が起きないよう
天井の補修リフォーム工事がされています。
以前ニュースで報道されていましたが、
千葉県君津市でも、
国道のトンネルで重さ
20トン以上の天井モルタルが
剥がれ落ちる事故が発生しました。
幸いにして通行していた車はなく
けが人もいませんでしたが、
少しタイミングがずれて
車がいれば大事故になったでしょう。
国や県が行った工事にも関わらず、
どうしてこのような事故に
つながってしまうのでしょうか。
施工ミスの人災なのか、
工法に問題があったのか。
このような大きな事故につながる場合は
様々な複合的な要素が重なって
発生することが多いです。
今回の剥落事故は事前に
トンネルの
モルタルが老朽化
していることが判明し、
その補修工事の途中で発生した事故でした。
トンネルを封鎖せずに日中は車が通行をし、
夜間に通行止めで工事をするというやり方で、
工事途中でも道路として
利用する目的で工事が進められました。
けれども考えてみればとても危険なことです。
未完成の状態でトンネル内を
車が通行していたということなのです。
つまりこの補修工事を
計画した段階で人災といえます。
しかしこの工法自体は
他のトンネル工事でも
行われている工法でした。
何故この「松丘隧道」で
剥落事故が発生したのでしょうか。
実はこのトンネルは昭和29年に
開通しており、約60年もの
年月が経過しています。
そもそもこのように古い構造物を
作った当時と同じ工法で
補修工事を進めることに、
いささか無理があったのでは
とも考えてしまいます。
今回はトンネルでしたが、
実は私たちが生活をしている身近でも
同じようなことがあります。
老朽化している
鉄筋コンクリート建物や
鉄骨造建物です。
古くなればなるほど修繕リフォーム工事に
掛かる費用が多くなるのですが、
実際には修繕積立金が足りなくて
本来であれば改修工事をする時期に
なっているにも関わらず
先延ばしにしているケースがあります。
これは個人の建物も同様で、
費用を投じる改修工事を考えると
建物の規模が大きくなれば
それだけ費用も掛かるので、
築年数に応じた改修リフォーム計画を
事前にすることが大切です。
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