傾いた分譲マンションの原因は杭打ちと基礎のリフォームだった3つの理由!
横浜で2003年に販売された分譲マンションが
傾いた原因とそのリフォームの方法について考えてみました。
鉄筋コンクリート構造建物は建物の
強度が強いという反面、
建物自体が重いという側面があります。
その為建築設計段階で構造計算を行い、
建物自重や耐震力など様々の要因に
耐えられるように建てられています。
この傾いた横浜のマンションは
全5棟、約260戸で、
当初は基礎杭が地下の硬い地盤の
支持層に届いていない事実が判明し、
横浜市により建築基準法に基づき
是正勧告が出されていました。
ですがその後の管理組合の独自の調査により
杭工事以外にも様々な施工不良が
23箇所も判明しました。
現在このマンションを販売した会社は
全棟建替え案を住民の方々と協議しています。
この問題点は2014年に杭データ偽装による
杭工事の施工不良が発覚した際、
販売会社側が建物全体の調査を行うことなく
1棟だけの建替えで解決を進めていた
というところにあります。
つまりその建物以外は改修リフォーム工事で
対応する予定だったことになる
その後の管理組合による調査で
基礎の鉄筋コンクリートの鉄筋が誤って
切断されていたなどの工事ミスが
発覚しています。
本来であれば杭工事の施工不良が
わかった段階で建物全体の調査を早急に行い、
その他の施工不具合についても
販売会社側から住民の皆様に
情報開示をするべきでしょう。
そこには販売会社側の、
自社の損害を最小限に抑える目的が見えており、
マンション居住者の安全や不安に対する
気持ちのかけらも感じられません。
私も同じ建築の仕事に携わる建築士として
扱う建物の規模の違いはあるものの、
どう見ても信頼できるはずの
大手販売会社や建築のプロであるゼネコンが、
大手企業だから安心という信頼が
偶像となり建築業界の社会的な信頼を
失っているような気がします。
私はリフォーム事業を営んでいる
一人の建築士として、建築の仕事に誠実に
向き合っていきたいと思います。
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