RC建物の外壁に入るクラックは外装リフォームでは直らない3つの理由!
RC構造建物の外壁クラックが発生する
原因は様々とあります。
その要因と外装リフォーム方法について詳しく説明します。
鉄筋コンクリート建物は鉄筋とコンクリートが
バランスよく配置されて建物の強度が
保たれています。
その鉄筋とコンクリートの配置で最も
大切なことが「鉄筋のカブリ」になります。
この鉄筋のカブリは一番外側に配筋されている
鉄筋表面からコンクリート表面までの
距離になります。
この鉄筋のカブリは建築基準法により
定められており、外壁の仕上げの有り無しの
状態によっても違いますが
壁:30mm
スラブ:30mm
柱と梁:40~60mm
とあり、以上の数字は最低寸法になります。
実際の建物ではこの鉄筋カブリ寸法が
守られていないケースも多々あります。
これが守られないとどうなるのでしょう。
カブリ寸法の少ない所にクラックが
発生しやすく、クラックから水分が内部に
浸透すると鉄筋が錆びて膨張し表面の
コンクリート躯体が爆裂し
建物の劣化に繋がります。
コンクリート材はアルカリ性で
鉄筋などの錆は酸性です。
鉄筋のカブリが少ないとコンクリート自体の
中性化が表面より進行します。
カブリ厚さが少ないとそれだけ鉄筋の
錆劣化を守っているコンクリートのアルカリ性が
少なくなり建物躯体の劣化が
加速されることになります。
実際の建物で柱部の鉄筋のカブリ厚さが
とれていないことが多いのには
原因があります。
梁と柱に配置されている主筋といわれる
25mm程度の太い鉄筋が入っているのですが、
この主鉄筋の配筋には柱主筋の内側に
梁主筋を配置するという決まりがあるのです。
すると梁鉄筋のカブリを40~60mm確保しても
柱鉄筋はその外側に配置されているので
40mmの確保も難しくなります。
その為RC建物の外壁改修リフォーム工事を
行う際には柱周辺のクラックやカブリの
厚さの足りない箇所の回復修理リフォームを
点検し計画することが大切になります。
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