陸屋根のウレタン防水のパラペット端末の補強クロス3つのネタばらし!
屋上ウレタン防水端末の補強クロスの
目的について詳しく解説します。
ウレタン防水は各メーカーから様々な防水仕様が
出されており、材質や工法によっても
いろいろな納め方があります。
その中でも塗膜防水で共通している部分が
端末部の補強クロス入れになります。
メーカーカタログなどには
「優れた防水性能を発揮」や
「耐久性を良くする」などと書かれています。
その「防水性能と耐久性を良くすること」とは
具体的にウレタンの「防水材の伸びの強さ」
ということになります。
立上りや入隅部は気温の差による下地の
動きがあるので、入隅にもシーリングを行い
下地の動きを緩衝し防水材を保護しています。
ですがその立上り部周辺はクラックなどの
可能性もあり、さらに防水材の伸びに対する
強さが必要になります。
ウレタン防水材は防水性能を高める為に
伸縮性や柔軟性が求められていますがその反面、
耐久性がどうしても保ちにくい
という特徴があります。
そこで補強クロスを入れることで伸縮性と
耐久性の両方の特性を兼ね備えることになります。
鉄筋コンクリートに例えると鉄筋が
入っているようなもので、長期的に見ても
下地の割れの影響による
浮きを防止する役割もあります。
ここまでが一般的な考え方ですが建築士の立場から
別の目線でみるともう一つ大切なことがあります。
それは立上り部です。
立上り部は粘性を変えても平場と比べると
塗膜厚さを付けにくいという特性があります。
仕上がった後に実際の厚さを調べることが出来ず
膜厚が足りなければ、重要な端末部の
防水性能が損なわれてしまいます。
ですが補強クロスを入れることで膜厚を
付けやすくできるのと、防水塗膜が薄ければ
補強クロスが透けるので一目で確認が出来ます。
防水リフォーム工事の際は必ず端末部に
補強クロスを入れて下さい。
防水初期段階では問題ないようですが
長期的に見ると防水性と耐久性に
影響を及ぼします。
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