関東地方で起こる地震に対して木造建物は耐震補強だけで安心出来ない理由
木造住宅の耐震補強の注意点について
詳しく説明します。
近年、日本の各地域で地震が発生しており、
近い将来に関東中部周辺で大規模な地震が
発生する可能性が高い という
発表がされております。
そこで地震による倒壊の危険性が高い古い
木造住宅の補強を、住宅のリフォームの際に
検討する方が増えております。
耐震に関する基準は建築基準法で定められており、
大きな基準の分岐点としては昭和56年4月1日
以前と以降の「旧耐震構造」と
「新耐震構造」とに分かれます。
新耐震構造で建てられた建物は、それまでの建物と
比べると耐力壁の数が増えて建物強度が
強くなっています。
建物の総合的な耐震強度は耐震診断をした際に
「評点」といいう数値で表されます。
この診断評点の判定内容は震度6強の大地震が
発生した際の建物の倒壊の可能性として
・1.5以上 倒壊しない
・1.0以上~1.5未満 一応倒壊しない
・0.7以上~1.0未満 倒壊する可能性がある
・0.7未満 倒壊する可能性が高い
となっています。
ただこの倒壊の可能性の判定内容は、
建築基準法で定める「極めてまれに発生する
可能性がある大地震」の震度6強~7を
想定していますので、
それ以上の大きな地震や縦揺れの直下型地震の
場合にはこの限りではないでしょう。
私が今まで耐震診断をしてきた木造住宅を見ると、
旧耐震構造の昭和56年4月1日以前に
建てられた建物のほとんどは
「倒壊する可能性が高い」
評点0.7未満の建物であったことがわかっています。
つまり、命の危険がある建物
ということです。
地震の発生により建物が倒壊し
命の危険性があることになります。
木造住宅の耐震補強はとても大がかりな工事に
なるのではと思われがちですが、実際には
居住しながら室内から工事が出来る一般的な
内装リフォームと合わせて行うことができます。
費用についても1箇所数万円という安価で
出来るので、まずは診断調査を行うことを
お勧めします。
ただし耐震診断と耐震リフォームを得意と
している建築士事務所や建築士のいる
リフォーム会社に相談するとよいでしょう。
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