木造建物の増築をした建物の耐力壁が不足している場合の耐震補強はコレ!
木造建物を増改築した場合の
耐震リフォームについて詳しく解説します。
木造の戸建て建物はマンションなどの
共同住宅と違い家族構成や生活環境に合わせて
建物を増改築することが出来ます。
ただし面積が増える増築の場合は新築同様に
確認申請手続きが必要になります。
建物の敷地面積に対して建ぺい率や容積率が
建築基準法に準拠していることが条件にはなります。
増築工事の場合、横に広げる増築と
上階に建増すやり方があります。
確認申請では、ただ建ぺい率と容積率が
許容範囲内であるだけではなく建物構造に
ついても検討が必要になります。
木造建物では柱や梁や耐力壁によって
地震の揺れに対する強度を保っています。
その中でも特に筋交いを入れてある
耐力壁が重要で、その壁基準体力の合計が
建物全体の保有体として総合評価となります。
特に増改築リフォームをする場合には
建物の形状が変わるので全体的なバランスを
考える必要があり、その判断基準の一つとして
剛心と重心の位置のずれの偏心距離が重要で、
建物全体から見てその偏心率を0.1以下程度に
することが理想的です。
実際の耐震補強計画をする際はXY方向の
左右対称に建物は造られていないことと、
方角によって窓の大きさや配置が違うので
同じ壁数でバランスを取ることは難しいです。
ですが壁基準体力は壁補強を行う材質に
よって強さが違うので、壁の枚数が
少ない部分には壁基準体力の強い耐力壁で
補強をすることで偏心率を許容範囲内に
納めることが可能になります。
また今まで体力壁と考えていなかった間仕切り壁
なども、仕上げのプラスターボード等を
土台から梁、梁から梁まで張ることで
壁基準体力は小さいながらも耐力壁となり、
建物全体を地震に強い建物にすることが出来ます。
このように木造建物の増改築工事をする場合は、
新しい間取りで耐震診断と耐震補強計画を行い
バランスよく建物強度を保つことが大切になります。
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