外壁のシーリング劣化による雨漏り原因と防水性能はズバリ伸縮性に関係あり!
外装リフォームをする場合
建物には各所にシーリングといわれる
外装防水材が使用されています。
その防水性能について説明します。
外壁のシーリング材は建物の様々な継ぎ目に、
動きを緩衝する役割や継ぎ目からの
漏水を防ぐ為に使用されています。
しかし経年による劣化により
伸縮性能の低下などでシーリングの
防水性能が失われていきます。
工事の際には建物の構造やシーリング目地の
位置により施工の注意点や決まりがあります。
鉄骨ALC構造建物の場合
・シーリング打方工法
ALCパネル外壁はロッキング工法といわれている
上下の2点で鉄骨にALCパネルが固定されており、
地震などで揺れた際にパネル間にも動きが発生します。
このように動きが発生する場合のシーリング施工は
基本的に2面接着が適しています。
・シーリングの材質
ALCパネル自体の強度がコンクリートや
モルタルと比較すると低いので、
低モジュラスタイプ(反発力が低い)
の使用が基本になります。
高モジュラスタイプ(反発力が高い)では
動きが発生した際にシーリングの接着面に
引っ張られる形でALC表面からの
剥離の可能性があります。
上記についてはALC建物にシーリング施工を
する際の留意点になります。
接着工法については、実際の工事現場では
ALCパネルのタテ目地部は三角目地となっており
施工上の都合で本来2面接着と
されていない場合がほとんどで、
三角目地の3面接着又は全面接着
となっていることが多いです。
パネルの動きが大きい柱まわりや
開口部周辺など表面破断の危険性があります。
また低モジュラスタイプについても
施工後5年以内では問題ありませんが、
5年以上経過するとシーリング素材が劣化します。
弾力性が低下するとその素材自体が縮み
同様に表面破断を起こす可能性もあります。
その場合、外装リフォーム工事を行うときに
既存シーリング材を撤去して、高耐久性の
低モジュラタイプのシーリングに
打ち替えることをお勧めします。
シーリングは建物にとって防水性の
重要な部分になりますので、
外装リフォーム工事をする際に必ず状態の
チェックをすることが大切です。
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