地盤沈下と建物劣化の危険性と予防対策で絶対にやってはダメなこと!

地盤沈下の危険性とは?

 

先日、突然一本の電話がなりました。
「地盤が沈下してしまったので見て下さい」
とのお話でした。

 

詳しくお話を伺うと、
お隣の敷地で昨年の2月から14階建て
分譲マンションの建設が始まりその工事に
伴って地盤が沈下したとのことでした。

区役所や都庁など様々なところに
相談をしても解決することが出来ず
困り果てて、一級建築士である私、
大塚義久に相談をしたらと家族の方に
勧められたとのこと。

様々な機関に相談したにもかかわらず
解決できなかったことを考えると、
ちょっと難しいのかなという
気持ちもありましたが、

 

最終的に建築の専門家の一級建築士に
相談をすることで、
その方が少しでも納得出来るなら、

 

あるいは気持ちが落ち着くのなら、
その為にもお会いして、
お話だけでも聞いてみようと思い、
取りあえず現場を見てから判断
することにしました。

 

私は建築の専門家として
リフォームの事業を行うかたわら、
地域の皆様からの相談を受ける業務を
しています。

 

無報酬でのボランティアにはなりますが、
様々な相談があり、
かなりの時間を要することもあります。

 

しかし私は、
本業のかたわら無報酬で一級建築士の
相談業務をする中で、
地域の皆様が我々建築の専門家に
何を求めているのか

 

私たちは何を与えることが出来るのかを
知ることが出来、
ある意味小さな社会貢献と、

 

自分が取り組んでいる事業への
大きなヒントになっているのだと
考えています。

 

そして電話があった翌日、
地盤沈下した現場を見に行きました。

 

すると、
新築工事に伴い隣地の建物の解体工事を
した際に、
高低差のある敷地の土留めを兼用
している塀を撤去し、

 

その後しっかりとした、
「土が崩れない養生」をすることなく、
工事を勧め現在塀が造られている状態でした。

 

立ち会いに来られた方は解体業者さんと、
建物の工事をしている建設会社の
現場責任者の方でしたが、
大元の事業者は来ませんでした。

 

詳しくお話を伺うと、
建設会社さんは解体と新規塀工事には
無関係、全ては解体工事業者さんの責任、
とのことでした。

 

いずれにしても、
地盤沈下した原因が工事の施工に問題が
あったことは確実です。

 

私は自分の立場と建築の専門家
あることを説明し、
両者から詳しくお話を伺いました。

 

全てのお話を聞いた結果、
施工方法と施工手順に問題があったことを
指摘し両者に納得して頂きました。

 

後日、新規に造った塀を解体して
内部の土を埋め戻し、
正しい施工方法と手順を提示して
その通りに再工事をして頂き、
無事解決いたしました。

 

今回のケースでは先方の業者さんが
真摯に事の重大さと、自分たちがした
工事のあやまちを認めてくださったので
速やかな解決につながったと思います。

 

ただ、
大元の事業者さんが一度も謝罪せず
出てこなかったことはとても残念でした。

 

お客さまは様々な機関に相談し
両者に話をしても対応されなかったのに、
建築の専門家に相談し話をしてもらったら
あっさりと解決したので、

 

「こんなことなら早く大塚さんに
相談すれば良かったのに」
とご家族に言われたそうです。

 

私は一人の建築士として
お役にたてて本当によかったなと思い、
心より感謝をさせて頂きました。

これからも今までに積み上げてきた
多くの専門知識で多くの皆様の
お役に立っていきたいと思います。

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