鉄骨ALC(旭化成へーベル)建物の防水性が低下し雨漏りしやすい理由とは!
鉄骨ALC建物は鉄筋コンクリート建物に比べると
建物が軽量に造られており、新築時の工事期間も
短いので、コスト的にも安く建てることが出来ます。
また木造建物に比べて地震に強いので、
3~4階の低層建物として多く造られています。
けれども鉄骨ALC建物の歴史は浅く、ALC建材が
一般的に流通するようになってからまだ35年足らずです。
当初鉄骨ALC建物を建てていた建築会社でも、
初めてALC建物を建築したり、経験の少ない
工事監督が担当したりする場合がありました。
そして、現在改修リフォーム工事を必要としている
築後20年を経た建物が、まさにその時期に
建てられた建物であります。
使用されているALC建材以外に、シーリング材や
防水材や外装材についても、現在主流で
使用されているものより耐久性や性能も
劣っているものが使用されていました。
ですので改修リフォーム工事をする場合には
必ずしも新築時に使用された建材類と同じ物を
使うのではなく、現在の建築技術の耐久性や
防水性能に見合った物を使用するとよいでしょう。
特にその中でもALC坂の継ぎ目のシーリング目地が
重要で、新築時においては低モジュラスタイプ
という目的でアクリル系やウレタン系シーリング材が
使用されています。
ウレタンシーリング材料の持ち期間は
3年~5年程度といわれていますが、一般的に
鉄骨ALC建物の外壁塗装リフォームは築後10年を
めどに行われていますので、外壁の目地部が
どうしても先に傷んでくる現象となります。
そこで、ALC建物の外装メンテナンスリフォームを
する場合は、建物全体の防水性能を考えて、外壁の
ジョイント目地のシーリング打ち替え工事を
同時に行うことが一般的です。
施工方法として大事なのは、新築時に施工された
すでに傷んでいるシーリング目地材を撤去して
ALC面の粉やほこりを除去し、プライマーという
接着材を塗ってから新規にシーリングを打ち込むことです。
そこでどんな材質のシーリング材料が
適しているかも大切です。
基本的には低モジュラス製
(引っ張り力が0.3N/m㎡未満)
でJIS耐久性区分7020以上の
シーリング材料を使用するように、
ALC建材の製造メーカーでは推奨しております。
しかし実際にはALC建材の強度が低いので、
シーリングの経年劣化により収縮した際の
表面破断を防ぐ必要があります。
実際には各シーリングメーカーが接着や剥離などの
各建材類とのテストを行って、使用できる用途を
公開していますので参考にするとよいでしょう。
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